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俺が端太(はたた)←ゴマキみたいに言ってみたが誰も嬉しくならない

二階建て新幹線卒業式(E4系Max編成ラストラン)

目次

在校生代表、端太(はたた)、挨拶

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大本営JR東日本発表、上越新幹線「E4系Max編成」は2021年10月1日をもって定期運行を終了

 

本来は2020年度末までの運行と予定されていましたが、2019年台風19号による新幹線車両浸水被害の影響により廃止が延期していたE4系Max編成、今年ついに卒業式を迎える形となりました。

Max編成とは俗にいう二階建て新幹線のことで、他の平屋新幹線の追随を許さない圧倒的存在感や輸送力で新幹線ファンのみならず多くの人々を魅了してきました。

何といってもすさまじいのは輸送力。二階建てをフル活用した座席配置により8両で乗車定員は817名、2編成16両で定員1634名となり、高速列車として世界最大の輸送力を誇りました。

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都心の地価が高く、郊外への人口流入が盛んであった時代、新幹線による通勤需要がうなぎ登りし、大量輸送のMax新幹線はそれに応える形で運行が開始され、多くの社畜人々を郊外から都心へ、都心から郊外へ運んできました。

しかしながら都心の地価が下落、都心への人口の回帰が盛んになると新幹線通勤需要は低下し、新幹線の主目的が通勤から長距離輸送へとシフトしていきました。そのため何よりも時間距離の短縮が重視されるようになり、新幹線の高速化が進み、近年では最高速度が300km/hを超える新幹線もざらにみられるようになりました。

対するMax編成は二階建てという特性から制限高ギリギリのマンモス列車であり、最高時速は「でかいやつは鈍足」という相場を裏切らない驚異の240km/hを誇ります。今や高速鉄道と呼んでいいのか怪しいレベルに陥ってしまったMax編成は、新幹線の高速化の潮流についていくことができず、2021年ついに卒業が決まってしまいました。

実はわたくし端太(はたた)、Max編成を利用したことは生まれてこのかた一度もないためMax編成に特に思い入れはありませんが、この機を逃したら後悔間違いナシだろうと思い、卒業する前、9月中にMax編成に乗車し、「こんにちは、さようなら」をすることに決めたのでした。

在校生代表、端太(はたた)、乗車

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改築工事中の新潟駅

というわけで新潟駅にやってきた端太(はたた)。国鉄情緒満載であった万代口の駅舎は新潟駅の高架化に伴いご覧の通り撤去されることになりました。E4系Maxの廃止も相まって時代の節目を迎える新潟駅にはたくさんの人々がMax目当てに集まっていました。

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Maxの電光掲示もこれで最後か

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デカ過ぎんだろ…(テニプリ)

初めて肉眼で見たMaxの、その巨躯から放たれる迫力に圧倒され、数秒間は固まってしまいました(キングダムの呂不韋一派を見た時の秦国文官の気持ちでした)。記念にとたくさんの人が写真を撮り(もちろんわたしも)、Max側も悪い気はしなかったと思います。

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渋谷の東急ハンズみたいな内装

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昔から1.5階とか半地下とか好きだったので大満足

座席の様相は階によって異なりました。1階は一般的な3人掛け+2人掛けで横5列の座席配置ですが、2階は3人掛け+3人掛けで横6列とギュウギュウ詰めで、リクライニングやひじ掛けが排除されています。

輸送力のために快適性を殺したように思える座席配置は、その実より多くの人が座れるように配慮された結果の産物であり、実際新幹線通勤の盛んなころはこの座席配置のおかげで多くのサラリーマンが、現代の乗客すし詰め30分間トイレ無し地獄の中央線通勤特快とは比べ物にならない快適な通勤を享受したことでしょう。

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2階座席

燕三条、長岡、浦佐、越後湯沢と新潟県内の各駅を総ナメ停車しましたが、どの駅でもMaxは地元民や鉄道ファンの厚い歓迎を受け、写真をパシャパシャ撮られていました。車内から見たその光景はJR九州の「九州新幹線全線開業CM」を彷彿させました。

Max編成との最後の思い出を作りにきたと思われる鉄道ファンらしき子どもを見ると、温かい気持ちになり、これからの彼らの人生の多幸を願う自分に驚きました。普段はどちらかというと子どもは苦手なのにどうしてでしょうか。

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車窓 米だらけですね

そんなこんなであっという間に東京駅に到着しました。最高時速240km/hをバカにするような発言を上でしましたが腐っても新幹線、速いものは速いです。

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時速240キロのぬりかべ in 東京駅

速度至上主義の世知辛い新幹線界隈、Max編成の歴史は一旦幕を閉じることになりますが、何も二階建て新幹線そのものが否定されたわけではありません。

速度と輸送力の両立が厳しい現代では二階建て新幹線の活路は閉ざされていますが、これからMaxのような巨体でも今以上の高速を出せるような技術が生まれた場合、ややもすると二階建て新幹線は復活する機会を得るかもしれません。

最高時速300km/hの二階建て新幹線。夢のような話ですが、これから生まれてくる子どもたち、二階建て新幹線を紙面上でしか知りえない彼らのためにも、わたし自身のためにもその誕生を願わずにはいられません。

新たな二階建て新幹線が誕生するまで

 

さらば、全てのMax編成。