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俺が端太(はたた)←ゴマキみたいに言ってみたが誰も嬉しくならない

太宰府の狂気

有名な太宰府に来ました。

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西鉄大宰府駅はご覧の通り近所の天満宮の影響を受けてまっかっかに染まっていました。改札を出た瞬間「和」を司ったような店舗が立ち並ぶ参道が目の前に広がり、テーマパークに来たみたいでテンション上がりました(野原ひろし)。

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にぎやか

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一目で隈研吾さんデザインと分かるお洒落スターバックス

太宰府天満宮の主神は菅原道真です。道真はその類まれな才能で出世に出世を重ね、政界の重鎮となったものの、血筋を重んじる反道真の貴族の讒言により左遷され失意のうちに死を迎えました。その左遷された地が太宰府であり、道真は死後無実が証明されると神様の御位を送られ、この地で祀られることになりました。

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道真は生前とても賢かったので学問の神様と呼ばれるようになりました。そのため受験合格など学問成就の祈願のために全国からこの地に人が集まるそうです。こうした参拝客向けに、五角(合格)形の鉛筆などの受験合格にちなんだお土産が充実しており、愉快なものだなと思いましたが、西鉄大宰府駅前に願掛けのレベルが常軌を逸する店舗がありました。それが西鉄駅前の「一蘭 太宰府参道店」です。

 



仕切り板と暖簾で客同士の密接や不要な会話を防止し、コロナ禍以前は何と戦っているのか分からない感染対策を行っていたことで有名なラーメンチェーンの一蘭ですが、この店舗は受験合格にちなんで独自の取り組みをしていました。それは

「合格にしかちなまない」

という取り組みでした。しかしそれはもう合格にちなむどころの話ではなく、合格以外にちなむものを全て店から排除したような徹底ぶりでした。

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券売機で存在感を放つ「合格セット」。五角形のお椀はさることながら、2000円の支払いでおつりが590(合格)円になる値段設定、また麺の総延長はちょうど59cmと、これでもかとちなんでいきます。替え玉を「加笑玉」と書くという、少々無理のあるゲン担ぎにも舌を巻きました。

 

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店内も言霊への狂信に満ち満ちていました。五角形の箸、やけに大きいトール(通る)サイズのコップ、「すべらない」ように固定されたハンガー、縁起の良い名前縛りの従業員。この一切を企画した人がいたとすれば、その人に畏敬すら覚えます。一体何が彼をこのような森羅万象を合格に結び付ける「合格の鬼」にしたのでしょう。息子が50浪くらいしたのでしょうか。

従業員の洗脳も済んでいました。店内に入ると、普通のあいさつ「いらっしゃいませ~」に代わり

「しあわせ~」

というハッピーなあいさつが飛んできます。さらに客にラーメンを供給するときは「お待たせいたしました~」とかではなく

「合格です!」

という正体不明の合格通知を届けてくれます。

しかもこれ、1人の店員のコールに従業員全員が唱和する手はずになっているらしく、1人の

「しあわせ~」

を皮切りに

「しあわせ~」「しあわせ~」「しあわせ~」

と店内に響くのは、お花畑感満載でかえってディストピアを連想せずにはいられませんでした。

ちなみに麺は普通においしかったです。受験生でなくても面白半分でぜひ訪れるべき場所だと思いました。ただし「落」合さんとか骨川(川+骨=滑)さんとかは、くれぐれも従業員に名前がバレないよう細心の注意を払ってください。命の保証ができません。